★睡眠時間が短い幼児は、肥満の中学生となるリスク高いことが、富山大グループの研究で分かりました。同大大学院の関根道和・助教授(公衆衛生学)の話しです。
 睡時間が9時間未満の3歳は、11時問以上の3歳児比べ、中学生までに肥満になるリスクが1.59倍になると云います。
 1989年度に富山県内で生まれ、3歳健診時に調査した約1万人の子どものうち、3歳児の段階ですでに肥満だった幼児を除き、継続調査のできた5,520人を対象にアンケートしました。結果は下表です。
 

 スイカを食べて、
     早く寝ようネッ!

What's New Topへ


「寝る子は育つ」のこと。

 『寝る子は育つ』・・と昔から云われています。

 これは科学的にまったく正しい事実であることがわかってきました。
 子どもの成長にとって最も重要なホルモンである成長ホルモンは昼間起きている時よりも、夜寝ている時の方が多く分泌されます。睡眠が途中で妨げられたり、睡眠時間が短かったりすると、成長ホルモンの分泌が悪くなり、身長の伸びも悪くなる可能性があります。

 成長ホルモンは、細胞の修復再生を促し、何より体と脳の成長・発達に欠かせません。その分泌は睡眠に入って1時間後くらいがもっとも多くなるといわれ、就寝時間が遅くなるほど分泌量は少なくなってしまうといわれています。
 ですから、なるべく早い時間に寝かせてあげることが、健康な心身を育てる基本になります。

 睡眠時間を多くとれば育つんじゃないかとお思いでしょうか?なんと実はただ睡眠時間を多くとればいいってものじゃないのです。身長が伸びるために必要な成長ホルモンは寝ている間しかも10〜11時前後のだいたい3時間位しか出ないのです。その時寝ていないと駄目なのです。つまり夜の1時位から朝の10時位まで寝たとしても成長ホルモンは分泌されません。ですから昔から親は子供に早く寝なさいと言うのです。昔は科学的なデータもありませんでしたから経験的にわかっていたのでしょう。

 「成長ホルモン」「甲状腺ホルモン」「性ホルモン」の三つのホルモンと「インスリン様成長因子(IGF-I)」という成長因子。これに加えて、栄養と関連する「インスリン」というホルモン、これらが子どもの成長に欠かせない重要な要素です。

 とはいえ、これらホルモンや成長因子の潤滑な分泌は、子どもの日常の生活のありかたで大きく左右されることが分かっています。バランスのよい食事やたっぷりの睡眠が、子どもの成長にはとても大切なのです。


  人間の体の組織は、骨でも筋肉でも、タンパク質で作られています。栄養バランスのよい食事を食べた子どもの体内では、食事から取り込んだタンパク質を体に取り込もうと必死です。そのタンパク質の取り込みという重要な役割を体内で担っているのが、「成長ホルモン」なのです。
 また、深い眠りにある子どもの体内で「成長ホルモン」の分泌量が増えることは、すでに多くの研究で知られています。そして「成長ホルモン」が正常に分泌されることで「インスリン様成長因子」の分泌も促され、ともに身長を伸ばす役割を果たすのです。


 先日もTVを見ていて午前1時くらいになりました。
寝る前にと思ってベランダに出ました。そしたら夫婦で、一人の幼児をベビーカーに、もう一人の幼児は抱っこして歩いていました。どんな用があってそんな時間になったのか、知るよしもありませんが、午前1時ですよっ。

 あるいは夜9時ころの近くのスーパーですが、ベビーカーに赤ちゃんを乗せて若いお母さんが買い物をしています。赤ちゃんはすやすや寝ています。また、幼稚園生から小学低学年らしき子供が遊び回っています。親は買い物なんでしょうか!夜9時ですよっ。

 私のマンションに隣接して保育所があります。ウオーキングして午後10時くらいにそばを通りますと、まだ幼児を預かっています。2〜3人位いましたかしら?一人は保育士が抱っこして寝ていました。二人の幼児は遊んでいました。どんな事情が親にあるか分かりませんが、幼児を犠牲にするほどの事情なんでしょうか?親の都合で子供が犠牲になっていることを親は理解出来ていないんでしょうか?

睡眠不足は子どもの体にさまざまな悪影響を及ぼす・・と云います。

★体も心も成長過程にある子どもの時期に、生活が不規則であったら、どうなるでしょう? 生体リズムが乱れることによってホルモン分泌や自律神経の働きも乱れ、心と体のバランスが崩れてしまうことは目に見えています。最近、平熱が低い低体温児や、逆に平熱が高い高体温児が増え、「疲れた」、「だるい」といった症状を訴える子、すぐ「キレル」子など、ストレスを抱えた子どもも増加しています。そんな子どもたちが増えてしまったのは、大人が子どもから睡眠を奪ってしまったせいではないでしょうか。

★2002年、米国ボストンにあるブラウン大学の研究グループ(Fallone氏とCarskadon氏ら)が行った実験からは、睡眠不足がADHDを引き起こす要因のひとつになっている可能性があると報告されています。睡眠不足がどんな弊害をもたらすかについては、まだわかっていないことも多くありますが、睡眠不足による悪影響は、想像以上に大きいといえるでしょう。

What's New P10

 睡眠時間が短いことで、脂肪を分解する成長ホルモンの量が減ったり、交感神経の活動がおさまりにくくなり血糖値があがったりしている可能性があると云います。
 他の調査などから「幼児の睡眠環境は家庭の影響が強く、睡眠習慣も長期間変わらない傾向があること」が分かってきています。

 小児肥満や生活習慣病を防ぐために家族や地域が協力することが大事だとも云います。筑波大基礎医学系の桜井武・助教授(分子神経生物学)は「成人でも睡眠が短いと肥満になりやすいというデータがある。幼児期での睡眠不足は、内分泌を制御する脳にも悪影響を与えている可能性があるのでは」と話しています。

●子供を何時までに寝かせるか。

 ベストは8時台ですが、この忙しい時代、せめて9時半くらいまでには寝かせつけてはいかがでしょうか。さて子供の夜更かしに大きな影響を与えているのはテレビとかゲームではないでしょうか。
 約1000人の3〜5歳児の家庭で、遅寝の理由を調査したところ、圧倒的に多かったのは「夜9時以降のテレビ娯楽番組を、親と一緒に見ている」と云う驚くべき現実です。
 夜9時、10時台の大人の番組を子供と一緒に見てしまっているのです。親がテレビを我慢できずに、つまり親の都合で悪い影響を子供に与えてしまっているのです。何という無責任な親でしょうか。テレビを見たいなら録画して子供が寝てしまったあとにゆっくり見る・・等の方法はいろいろあると思います。
 基本はどんなに遅くても9時くらいまでには寝かせる・・、意識を親が持つことが大事でしょう。それが足りないのです。

●さあ、どうしたらいいでしょう?

 聖徳大学短期大学部 保育科教授 鈴木みゆきさんは次のように云っています。生後問もない赤ちゃんは、数時間おきに「眠る」と「飲む」を繰り返しま
す。いわゆる「食っちゃ寝リズム」です。生後4ヵ月ぐらいで昼夜の区別がついてきて、1歳半を遇ぎるとお昼寝1回で昼間は起きていられるようになります。この時期は食っちゃ寝のリズムを、昼間は起きていて夜にまとまって眠るというリズムに変えていくことがポイントになります。

 どんなことをしたらいいかというと、「寝かしつけ」のセレモニーがあります。

1.まず朝の光を浴びさせることです。脳に朝を感じさせるのです。これは遅起・遅寝にならないようにするためです。
 朝7時半ごろまでにはカーテンを全開にして「おはよう!」と声をかけます。「おお、朝だゾ〜、脳よ起きろ〜」と脳に声をかけるんです。

2.寝る前の「おやすみなさい」ツアー
「トイレさん・・お休みなさい」「玄関さん・・お休みなさい」「テレビさん・・お休みなさい」と灯りを消して回り、最後に「お父さん、お母さん・・お休みなさい」とやるのです。これだけで子供の気持ちが「お休みなさいモード」に切り替わります。

3.お休みペットを持たせる
タオルとかぬいぐるみとか寝るときに必ず持たせるものを決めておく・・も一案です。

4.「寝グセ」を見つけましょう
この子はこれをやると寝る・・と云う「寝グセ」を見つけるのもポイントです。トントンしたり、おとぎ話をしたり、童謡をラジカセで聴かせたり・・の「寝グセ」を是非発見しましょう。

「寝る子は育つ」のは本当のことですし、肉や魚、卵や豆類、乳製品などをバランスよくおいしく食べることは、ホルモンの分泌のためにとても大切なことです。昔から言われてきた言葉には、医学的にも科学的にも深い意味があるのです。
           
        

寝る子は育つの話し。

睡眠時間
肥満構成比
肥満リス
10時間〜11時間
12%
1.00
9時間台
15%
1.24
9時間未満
20%
1.59

 前号とも関連のある気になる社会現象です!